今週の説教要旨(2016.10.16)

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説教題「キリストを得る」
フィリピの信徒への手紙3章7節~21節

神学者のボンヘッファーは、キリストに反するものは、自分を神とするものだ、と言いました。使徒パウロは生粋のユダヤ人で、熱心なファリサイ派の律法学者でしたが、衝撃的な回心を経験し、それまでの生き方が、「自分を神とする」生き方であると気がつきました。その時、今まで自分が大切にしていた生まれや経歴が「塵(ちり)あくた」のように感じたのです。
人間には、キリストを向いて生きるか、あるいは違う方を向いて生きるか、ふたつにひとつだとパウロは考えます。そして、パウロ自身もキリストに行き着いているわけではないですが、ただキリストに向かって進み続ける生き方をするというのです。そして、その生き方こそが、キリストの救いにあずかる道だと説きます。
私たちも、キリストを向いて生きるか、他を向いて生きるか、今日も問われているのです。