世界祈祷日礼拝2018

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地区の教会が持ち回りで担当している世界祈祷日礼拝、今年は原町教会がホスト役でした。今年のテーマは南米スリナムからのメッセージで、「すべて神の造られたものはとてもよい」です。スリナムを少しでも覚えることができるようにと地図や南国の花、果物、特産品のココナッツオイルを飾りました。
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もともと3教会と2つの伝道所でなっていた相双地区ですが、今は震災の影響で2つの伝道所は閉じられたままです。3教会から14名が集まって礼拝が捧げられました。
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皆で今年の世界祈祷日式文を輪読していきます。自然豊かなスリナムで起こっている環境破壊に心が痛みます。
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礼拝の後はお茶とお菓子で、交わりの時を持ちました。DSCN1409
最後に本日の世界祈祷日礼拝のメッセージ(中野通彦伝道師)を掲載します。

 本日は年に一回の世界祈祷日礼拝をここ原町教会で守らせていただいております。とくに今年は南米の小さな国のスリナムを覚えての礼拝となっております。そして、スリナムからのメッセージと称して「すべて神の創られたものはとてもよい」というテーマが与えられています。スリナムと言う国は私たちにはあまり知られていない国ですが、この小冊子を読みますと、南アメリカの赤道よりの、緑豊かな国であることがわかります。
さて、メッセージとなっています「すべて神の創られたものはとてもよい」と言う言葉は、皆様もよくご存じの、創世記からとられています。創世記1章から2章を読みますと、神様がこの世界を丹精込めて造られたことが書いてあります。そして、6日目に世界を完成された神様は、その世界のすべて「を見て、「極めて良かった」と言われております。神様の造られたものを被造物と呼びますが、被造物はすべて、「極めて良」いものとして造られていました。その被造物の中でも、とりわけ特別なものは人間でした。人間は、神様の「にすがた」としてつくられました。そして、被造物の管理を委任されたというのです。ですから、人間は特別なのです。
 しかし、人間にはもう一つ特別な側面がありました。これは、スリナムの歴史を読んで感じた事でもありますが、人間は「罪」を持った存在であるということです。スリナムの歴史は本当に悲惨なものでした。スリナムが植民地として開拓され、強制的に連れて来られた人びとが奴隷として働かされたこと。また、奴隷解放後も植民地として搾取されたこと。戦後、オランダから独立したものの、軍事政権により民主主義がおびやかされたこと。そして、現在でも、心無い人間によって環境破壊の危機をむかえていること。
 これは神様によって善きものとして造られた人間の「罪」の側面の事柄です。他の被造物で、こんな歴史をもっているものはありません。わたしたち人間は、神様から与えられた神の似姿という特別な面と、目をおおうような「罪」とのはざまにおいて、悩みつつ苦しみつつ生きていかなければならない存在であるということです。ここ相双地区も、震災による原発事故でおおきなダメージを受けていますが、7年がたつ今もその爪跡が残っています
 しかし、憐みに満ちた神様は、そのような私たちを放置せず、「罪」から解放される決意をされ、イエス・キリストをこの世界に与えました。そして、私たちは、イエス様につながっていることによって、罪から自由になることができるのです。
 「わたしはぶどうに木、あなたがたはその枝である。人がわたしにつながっており、わたしもその人につながっていれば、その人は豊かに実を結ぶ。」とイエス様は言われます。私たちがぶどうの枝であることを忘れずに生きていれば、「罪」から解放され、神様からの恵みを味わうことができるのです。
また、ヨハネ16章33節には、「あなたがたは世で苦難がある。しかし、勇気を出しなさい。わたしは既に世に勝っている。」とあります。人間の悲惨な状態や自然破壊をただちに無くすようことはできませんが、そうだとしても、教会の信仰は私たちに希望と勇気をあたえます。それは、私たちには勝利者であるイエス様がついていますので、私達の思いを越えた神様の救いを信じることができるからです。私達のできるところから、被造物を管理する責任を果たす役割を始めていきたいと思います。