今週の説教要旨(2018.6.17)

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説教題「 召しにこたえる 」
アモス書7章10~15節

本日の聖書のテキストはアモス書です。預言者アモスについて、ふたつのことに触れたいと思います。ひとつは、アモスは南ユダ王国の農業従事者であったのですが、神様に召されて、北王国で預言をするように命じられました。北王国のおかかえ祭司であるアマツヤとの対決のシーンは、神様の権威を担うものと、人間の組織の権威を担うものとの対決を象徴しています。
ふたつめは、アモスは「正義」について、再三言及します。権力者が横暴を極めていること、弱者が踏みにじられていることに怒り、神様の裁きがくだされることが述べられます。
この預言書を読むときに、現在を生きる私たちと、私たちの社会との関係を考えてしまいます。今の社会のなかで、権力者の傲慢さと私たちの無関心さを感じてしまうのです。
しかし、神様は救いようのない人間を救うために、イエス様をこの世に与えて、究極の救いを果たされました。わたしたちは、イエス・キリストをとおして信仰により救われるのです。この救いは、この世の中の社会状況を超越した救いです。終末に、神様の支配が完成されるという希望を持つことが出来るのです。しかしながら、私たちは、このことで満足して終わるのではなく、私たちが今生きているこの世界においても、正義が貫かれることを神様が願っていることも知らなければなりません。神様の恵みに応え、隣人を愛し、仕えることについて、私たちのできることから始めることができればと切に思います。