今週の説教要旨(2018.7.29)

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説教題「 自分の足で歩く 」
ヘブライ人への手紙12章3~13節

コペルニクスは、太陽や星が地球をまわっているのではなく、地球が太陽の周りを回っていることを発見しました。いわゆる「地動説」です。最近戦前の著作が漫画化され、200万部を超えるベストセラーになった『君たちはどう生きるか』の原作者は、地動説的な考えを持つ大人は少なく、多くの場合、自己中心、あるいは世間中心に生きる大人が多いことを嘆きます。このことは、キリスト教信仰にも通じると思います。教会の私たちは、神様を中心に世界が存在することを確信し、生きる者とされているからです。
本日のテキストヘブライ人への手紙12章は、「主による鍛練」という小見出しが付いています。この背景には、教会への迫害があります。どうして悪いことをしていないのにひどい目に遭うのか、信仰者の気持ちは萎えてしまいます。しかし、いつの時代もこの世の力と、神様の力は対立しています。この間に私たちは立たされるのです。神様の鍛練があるとすれば、私たちがこの世の波に流されず、また、自分中心の思いから脱却して、神様の思いに生きる者とされるためではないでしょうか。そのときに、「萎えた手と弱くなったひざをまっすぐに」し、自分の足でまっすぐに道をあるくことができるのです。神様に支えられて、自分に定められている競争をともに走りぬいてまいりましょう。