今週の説教要旨(2018.9.2)

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説教題「 ささげもの 」
マルコによる福音書12章35~44節

 貧しいやもめは、最後のレプトン銅貨2枚を賽銭箱に入れてしまいました。「そのお金で食べ物を買った方がいい」と言う人もいるかもしれません。無一文になった彼女は、必ず神様が助けてくださるという確信を持っていたのでしょうか。私は、彼女がもしそれでパンを買ったとしても、次の日には飢えてしまうことを知っていたのだと思います。今日飢えるか、明日飢えるか、という極限状況で、神様にすがるしかない、と銅貨をささげたのです。一か八か神様の憐れみを求めたのです。
多くの人は、「自分はそこまで切羽詰まっていない」と考えているでしょう。しかし、このエピソードに登場したお金持ちたちも最後にはレプトン銅貨2枚だけの状況に追い込まれます。それが今日か、明日か、明後日かの違いがあるだけです。そして私たちも、気が付かないだけで、まずしいやもめと同じような極限状態に置かれているのです。そして最後は神様に賭けるか、賭けないかの選択があるだけです。いずれにせよ、イエス様がどこかであなたの選択を、じっと見つめておられることは確かなことです。その時には、イエス様が喜ばれるような選択ができるよう、祈りつつ歩みたいと思います。