今週の説教要旨(2018.12.30)

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説教題「 命の言 」
ヨハネの手紙一1章1節~2章2節

「ヨハネの手紙」の教会は戦いのさ中にありました。それは、当時地中海世界を席巻していた「グノーシス」(ギリシャ語で知識)に影響されたクリスチャンが多く出てきたからです。グノーシス主義キリスト教は、神様が一時的にイエスという人間の姿をとって、人々に知識を教える先生として地上に来られたという理解をしました。霊的なもの(目に見えないもの)は正しいもので、肉的(物質)は悪と言う「二元論」をもっていました。人間が正しい知識を習得することで、私たちの肉体に閉じ込められている霊を解放することを目標と考えました。彼らはもちろん、神様が人間として生きることは無いとしました。
この考え方に対して、教会はイエス・キリストは「肉となった」、つまり人間となってこの世を生きられたことを強調します。神様の造られた被造物も、人間自身の不完全さも、ご自分が人となることですべて身に負われたのです。それは、ご自分の造られたものを愛し、受け入れ、いとおしまれるからです。
クリスマスの時、人間となって生まれ下さった神様のことを強く思いたいと思います。そして、今も生きて私たちと共に歩まれるイエス様を信頼し、希望をもって新しい年を迎えたいと願うのです。