宣教への招き（２０２０. ７. ２６）

宣教への招き
説教題「　安心しなさい　」
使徒言行録　２７章　３３節～４４節
　航海には危険がつきもの。どんな立派な船の船長にもその事実は変わりません。ましてや古代、退路を断って立ち向かうしかない場面も多々あったでしょう。それでも駄目なこともあったでしょう。まさに今日の聖書でパウロたちが遭遇した激しい嵐はそうした想像をも絶する凄まじさでした。同船している誰もが絶望することを強いられ、破局と滅びを予感させ、死を覚悟することを迫られるものでした。
ところがパウロはといえばどうでしょう。囚人として護送されているのにもかかわらず、誰よりもポジティブで立場逆転。リーダーシップをとって皆に指図までしています。「今日で14日もの間、皆さんは不安のうちに全く何も食べずに、過ごしてきました。どうか何か食べてください。生き延びるためです。安心してください。必ず私の神様が守ってくださいます。」そしてパウロは一同の前で主イエスの真似をするようにしてパンを食べて見せたところ、一同も元気づいて食事を始めたのでした。これは、まるで聖餐式です。いいえまるで、最後の晩餐です。そして・・・
神無しには文字通りの「最後の晩餐」。希望もない今生の別れ、死出の旅への食事です。ところが、信仰の目をもって見れば、これは本当に聖餐式だったのでしょう。つまり、この時主イエスが船に乗って下さったのです。彼らに来て下さったのです。この時パウロと共に彼らは船にイエス様を迎え入れたのです。すると、まもなく岸に着いた。それはまるで、ヨハネによる福音書6：20、21の時のように。
主イエスが共に乗って下さる船の旅は安心です。クリスチャンの旅路は安心です。あなたの船に、あなたの旅に、あなたの人生にイエス様を迎え入れましょう。そうすれば安心です。もう安心です。嵐にあっても大丈夫、安心という意味ではありません。そのときだけ安心というのではありません。クリスチャンの安心は、目指す地に着くまで、安心なのです。あなたの人生に船長イエス様を迎え入れましょう。