リードオルガン修理・奏法講習会

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2月9日~10日の2日間、東北教区センターエマオにて、伊藤信夫先生、園子先生による「リードオルガン修理・奏法講習会」が開かれ、参加しました。
昨夏、原町教会のリードオルガンのペダルのきしみ音をエマオのスタッフの方に直していただいたのですが、その時に、自分である程度のメンテナンスができるようになりたいと思ったのがきっかけです。
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まずは、リードオルガンの構造を知るためにオルガンの裏板、上屋根、前板などを次々とはずしていきます。今までに見たことがなかったオルガン内部がどんどん出てきて、なんだかワクワク。
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前板をはずすと見えるのがペダルを支えているベルトです。このベルトがローラーを通って後ろの小袋(排気袋)とつながっており、ペダルを踏むことによって小袋を動かし、その奥にある大袋(減圧袋)内の空気をかき出すというしくみになっています。リードオルガンはペダルを踏むことで空気を送っているのではなく、空気を外に出しているのです。(去年の夏まで知りませんでした!)
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鍵盤の下にはピットマン(連接棒)が並んでいます。鍵盤を押すとピットマンが格子口バルブ(下写真)を開けて空気道を作り、リードを鳴らします。
つまり、マイナス圧で音が出る。鍵盤を押し下げると外からの空気が真空に近い状態の大袋に向かって吸い込まれ、その空気がリードを振動させて音が鳴るというわけです。
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これが格子口(こうしこう)バルブ、木材に革とフェルトが貼ってあります。はずすと中に金色のリードが見えます。
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リード抜きという道具でリードを抜いています。古いオルガンだと錆びて、なかなか抜けないものもあるそうです。
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抜いたリードをずらりと並べたところ。一枚一枚にリードの舌があってそれが振動します。
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汚れているリードはお酢につけてから歯ブラシなどでやさしく洗います。左が酢につけたリード。みるみるうちに輝きが戻ります。
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小袋の張り替えもしました。ラバークロスをにかわで貼っていきます。これを見たら乱暴なペダルの踏み方などできません!
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そして修理作業の合間をぬって、園子先生による奏法指導がありました。「リードオルガンの構造、音が出るしくみを理解したうえで弾く」ことの大切さを教えていただきました。空気の流れによって音を奏でる、という新たな気持ちでリードオルガンに向かえそうです。