今週の説教要旨(2017.3.5)

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説教題「神はあなたを救い出す」
詩編91篇3~13節

詩編91編は、神様への深い信頼と希望とをうたっている詩編です。戦争がおこって、ほとんどの人が死んでしまう時にも、あるいは伝染病が蔓延した時にも、災いが降りかからないというのです。この詩人の人生は、順風満帆で、一切の苦労から解放されていたのでしょうか。いや、それどころか、バビロンに攻められ、家族を殺され、囚人として異国に連れて行かれた人だと考えられています。この詩人はすべてを失い、絶望のどん底に追いやられた時、共にいましたもう神様を知ることができました。病気や事故や災害と言った不幸がわたし達を避けて通るかといえば、そんなことはありません。むしろ狙いをさだめてくるような気さえします。しかし、どん底に立たされてはじめて、十字架上で「エリ、エリ、レマ、サバクタニ。」と叫び、わたし達に先だって、みずから絶望の淵に落とされた主のあわれみを感ずることができます。これがわたし達の救いであり、慰めです。