今週の説教要旨(2017.10.15)

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説教題「 いちじくの実 」
マタイによる福音書21章18~22節

エルサレムに入城し、荘厳な神殿に詣でたイエス様は、神聖な場が商売の道具になっていたことに憤りを感じました。それだけではありません。イスラエルの中心地であるエルサレムのどこを探しても本当の信仰をみつけることができません。いちじくの木に、実がないことを理由に、イエス様はその木を枯らせてしまいます。これは、イスラエルの信仰を象徴しています。いくら見てくれが立派でも、本当の信仰が無ければ枯れるしかないのです。実際にエルサレムの神殿も、40年ほど後にローマ帝国によって破壊されてしまいます。 
イエス様は一本のいちじくの木を犠牲にして、私たちにメッセージを送ろうとしています。それは、私たちの中に本当の「信仰」があるのかどうかということです。結局のところ、神様を自分の人生の道具にしていることがあるのではないでしょうか。神殿を商売の道具にしていることがあるのではないでしょうか。もしそうであれば、私たちも枯れていく他ないのです。私たちに本当の「信仰」が与えられますようにお祈りしてまいりましょう。