今週の説教要旨(2018.7.1)

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説教題「 パン種 」
マルコによる福音書8章14~21節

「ファリサイ派の人々のパン種」と「ヘロデのパン種」とは何のことでしょうか。イエス様は謎めいた言葉を言われます。ファリサイ派の人々は安息日に癒やしをおこなったイエス様をとがめたことからもわかるように、律法を徹底して守ることを第一にしていました。また、ヘロデはユダヤの王です。神殿でおごそかな祭儀を行い、人々をひざまずかせました。両者に共通していることは、結局のところ神様以外のものを神様にしてしまうというところです。ファリサイ派の人々は「律法」を、ヘロデは、「神殿」や「祭儀」を神様にしてしまいました。ですから、目の前にいる、本当の神様であるイエス様を嫌い、排除しようとしました。
ところが、その「ファリサイ派の人々のパン種」と「ヘロデのパン種」は、すぐに人に伝染して、その人の中で大きく膨らみます。そして、本当の神様をないがしろにしてしまうのです。イエス様と行動を共にしていた弟子たちですら、目の前にいるイエス様のことを見失うことがあります。イエス様はそのことを注意されたのです。
このことは他人事ではありません。わたし達も、ともすれば、様々な試みに出会うとき、イエス様を見失ってしまうことがあります。常にわたし達と共にいてくださるイエス様の手をけっして離すことがないよう、ともに祈りつつ歩みましょう。