宣教への招き(2022.12.4)

12月3日クリスマスツリー④

宣教への招き
本日の御言葉は招きの言だけでなく聖書朗読個所も。新約聖書朗読個所もイザヤ書61章1~2節の引用で、みなイザヤ書に関連している。イザヤ書は全巻で66章、BC733年シリア・エフライム戦争からBC400年代に至る200年以上の神の民イスラエルに対して語られた預言集であり、通常1~39章が第1イザヤ、40~55章が第2イザヤ、51~66章が第3イザヤと呼ばれる3人の預言者によるものとされている。
第1イザヤの時代は大帝国アッシリアの脅威にさらされ信も義もなきイスラエルは大国エジプトに色めき右往左往して南北イスラエルは混乱と戦乱に陥る。やがて神の審判は下り北王国は陥落滅亡。指導者らは数万人単位でアッシリアに強制連行される。北イスラエルはアッシリア人によって蹂躙され、エルサレムも包囲されたりもした。神の審判と救いの数々の預言の中に、メシア預言が顕著に多い。ダビデの裔から必ず救世主、王メシアが現れて地に平和を回復するというのである。
第2イザヤの頃は、南王国ユダがバビロニア帝国によって滅亡し、指導者層が帝都バビロンへ捕らえ移された約半世紀の捕囚期である。第2イザヤはイスラエルの解放が近いことを告げ知らせ慰め捕囚の民がエルサレムに帰還することを促した。その中に4つの「僕(しもべ)の歌」が納められ、クリスチャンはこの僕をこそ信仰によってイエス・キリストと見る。53章に有名な苦難の僕の歌がある。
第3イザヤは、新興ペルシャ王キュロスによって解放された人々の祖国への帰還と神殿再建、ユダヤ教の形成の頃である。帰還赦されたとはいえ幻滅と混乱、困難と失望の中にいる帰還民に第3イザヤは「僕の歌」をモデルに物質を超えた霊的なエルサレム回復のヴィジョンをもって預言活動をする。異邦人を排除しない普遍性。全世界に神の愛と正義による救いが及ぶという終末論的黙示的現出。真の悔い改めと信仰的に打ち砕かれてへりくだる「貧しい人」こそ理想的終末論的人の子である。
旧約聖書の神の言が本当に肉となりクリスマスに来臨した。我らと同じ人の子となったイエス様は神の言葉としてとこしえに我らとともにあり、滅びることがない。そして今日もわれわれに語り、命を得よと招いている。今や恵みの時、救いの日。

こどもたちへの小説教
https://youtu.be/sadfGZrh2ts 
宣教 「恵みの年を告げるため」
https://youtu.be/q3JOrwyO9k4