宣教への招き(2023.12.31)

12月31日クランツ⑤

宣教の招き     
このクリスマスのさ中にも、世界中で多くの人々が安住の地を求めて移動している。理由は様々であろう。紛争、空爆、差別、排除、干ばつ、貧困、等々。ただ一番求めているのは、「生きていけること」、「未来に希望が持てること」であろう。
異質な旅人がこの日本の、わたしたちの町に、わざわざ「イエス」との出会いを求めてやって来るとしたらどうだろうか。わたしたち自身が問われることになる。私たちはこのイエスを、どのように扱っているだろうか。きちんと向き合い、出会っているだろうか。この世に対する別の道が備えられていることをしっかり受け入れ知っており、確かに示めされたところにしたがって共に歩いていけるだろうか。
占星術の学者、マギたちは、遠くの東から登場した。東方は、聖書によれば、ユダヤの民が移住させられた地、囚われと敗北の象徴である。そのように異教の大帝国としてタブー視されたところから、しかし多くの移動者たちがまた、大都市エルサレムに流入していた。このまったく今日的状況の中で、こともあろうか、そういう彼らに、エルサレムのユダヤの王が面と向かって、「ユダヤ人の王はどこにいるのか」と問われたのである。国の民も問われたのである。「あなたの王はどこにいますか」「あなたたちは幸せですか」、いや、つまり、あなたは王ではないですね、皆さんの王はどこにいますか、と問われているのである。わたしたちは、なんと答え、この王をどう扱い、この王に対してどのように生き、生かされているのか問われているのである。この王は自由、いのちと平和のしるし、以外ではなかろう。
マギたちは「家に入ってみると、幼子は母マリアと共におられた。彼らはひれ伏して幼子を拝み、宝の箱を開けて、黄金、乳香、没薬を贈り物として献げた。」そして別の道を通って行った。
彼らがひれ伏し拝む姿勢は全面降伏を意味する。幼子の前に命さえ明け渡して賛美礼拝しているのである。全財産を献げて自分が王のものであることを表している。
すべて王に献げ、なにもなくなったというところに、別の道が備えられていた。彼らは、生き生きとして以前にも増して豊かにされ、自分たちの国に帰って行った。

こどもたちへの小説教(とおくのひがしから)
https://youtu.be/nMIWwPgu_ws
宣教 「遠くの東から」
https://youtu.be/egSx6VSqUG8