今週の説教要旨(2018.6.10)

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説教題「 自分の家に帰れ 」
マルコによる福音書5章1~20節

本日は原町教会創立118年を迎えております。このことは、118年前、イエス様が弟子たちをともない、原町に来てくださったと考えることができます。そして、ここにおいて驚くべき救いのわざをなされたのです。そして、その救いには豚二千匹に比べられないほどの、大きな代償がはらわれています。それはイエス様の十字架です。神様が自ら人間となられて、人の罪を担ったのです。
このゲラサの地方でのエピソードで、救いにあずかった人は、レギオンに取りつかれていた男でした。本当の神様の憐れみを知ったのはこの男たったひとりだけでした。この男は、イエス様と一緒に伝道旅行に行きたいと願いました。自分が荒らし回っていたこの村で、また、豚二千頭を犠牲にしてしまったこの村で生きていくことは、彼にとって辛いことだったかもしれません。しかし、イエス様は、「自分の家に帰りなさい。そして身内の人に、主があなたを憐れみ、あなたにしてくださったことをことごとく知らせない。」と命じるのです。どうしてイエス様はそのようなきびしいことを命じたのでしょうか。それは、多くの犠牲を払ってまで救われた本人その人でしか、神様の本当の憐れみを語ることができないからです。そして、救われた人間を通してしか福音は告げ知らされることがないからです。そして男の、その知らせは、ゲラサの地に、本当の救いが訪れたという貴重な報告となるのです。
119年目を受け継ぐ私たちは、本当に神様の憐れみを伝えることができるのか、いま問われています。そのことを願い求め、祈りつつ119年目を神様と共に歩んでまいりましょう。